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【経営状況】経審で売上高を反映するには?【Y評点】を上げる方法としくみ

経審では売上高によって評価にどう影響する?売上高があるほど経審で生かせるのか?売上高が上下するけどテクニックや気をつけることとかある?

などの疑問や見直したい、解決したいものはありませんか。

今回は経審で売上高がよく関わるY点(経営状況分析)にスポットを当て、それから評価項目全体を確かめていきます。

葛西

この記事は自社の売上高や経営を重視している方、売上高や経営状況を客観的に改善したい、興味があり詳しく知っておきたい方に最適です。それでは始めましょう。

経審で売上高がカギとなるもの

経審で扱う評価方法に、総合評定値P点というものがあります。P点はX1、X2、Y、Z、Wの5要素からなり、それらの合計の高さが評価の基準です。その中でY点が会社の売上高(経営内容)に最も関係する部分で全体の2割を占めます。Y点の中身を見ていきましょう。

Y点の計上方法

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引用:国土交通省 企業評価制度 関連資料集 7ページ 経営状況分析(Y)の算式と意味(PDF)

Y点は8指標を使い計上します。それぞれの指標を簡単に説明します。

  • X1:純支払利息比率:収入に占める借金の利息負担の割合。低いとよい。
  • X2:負債回転期間:期末に負債額が売上高の何カ月分になるかを示す。低いとよい。
  • X3:総資本売上総利益率:総資本に対しての売上総利益の割合。高いと投資効率がよい。
  • X4:売上高経常利益率:売上高に対しての経常利益の割合。高いと利益効率がよい。
  • X5:自己資本対固定資産比率:機械設備など固定資産が自己資本でどれだけ調達されているかを示す。高いとよい。
  • X6:自己資本比率:自己資本が総資本中にどれだけあるかの割合。高いとよい。
  • X7:営業キャッシュフロー:営業活動で得たキャッシュフローの多さを示す。大きいとよい。
  • X7:利益剰余金:会社の得てきた利益から支出で出た金額を引いた残り(留保)を示す。大きいとよい。

総合評定値P点の式

経審では経営状況の分析(Y)および経営規模・技術力・その他(X、Z、W)から計上します。使われる総合評定値Pは次の式です。

P=0.25×X1+0.15×X2+0.2Y+0.25Z+0.15W

この総合評点Pは審査の元となる重要な式です。今後ずっと使うのでそれぞれの意味を頭に入れておきましょう。小数点以下の端数は四捨五入します。

葛西

これよりY点の上げ方中心に進みます。経営事項審査全般について簡単に知りたい方はこちらの記事をどうぞ。

Y点を上げるポイント

点数を上げる対策は3つです。

負債を減らす

短期借入金などの負債を減らすと、X1:純支払利息比率やX2:負債回転期間の数値をよくできます。純支払利息比率は早めに借入金を返済すると支払利息が減るので数値の改善に役立ちます。無借金だと大変よいです。

自己資本を増やす

おもに

  • 増資
  • 純利益を上げる

ことが挙げられます。

資金があれば増資も考えましょう。しかしケースによりメリット・デメリットが生じますので、まず顧問税理士へ相談するとよいでしょう。また当期純利益(最終利益)を積み上げていくと、繰越利益余剰金の額が増えるため、自己資本が上昇します。本業の好調を維持し利益を上げるかが大切です。

利益を上げる

売上を増やし原価を低くして、利益を多く残します。そしてX3:総資本売上総利益率とX4:売上高経常利益率の数値が改善されます。

多く売り上げる工夫と抑えられる費用を見直し、点数アップにつなげましょう。

葛西

申請方法

経審の申請の流れを簡単に説明します。

申請はY点の計上から

経審の申請は始めに、国土交通省の登録を受けた「登録経営状況分析機関」に経営状況分析(Y点)を申し出ます。建設会社で当てはまる事業年度の財務諸表などをその機関に送り、Y点を計上してもらいます。なお、登録経営状況分析機関は現在全国に10カ所あるのでその中から選びましょう。

参考:登録経営状況分析機関一覧

小佐田

全国といっても東京都3カ所に、北海道・栃木県・長野県・山口県・福岡県・長崎県・熊本県が1カ所ずつとばらつきがあります。また分析の手数料は機関により異なりますので、申し出先で確認してください。

経審の受審の予約・申請

Y点の分析結果(約1週間)が届いたら、経審の受審する日(申請日)の予約を管轄の許可行政庁にします。申請のときに経営状況分析結果通知書を提示します。申請会場では書類の内容・不備がないかの確認作業です。事前に手引など使い何回もチェックするとよいです。経審の結果の通知は約3~4週間で届くでしょう。

建設業許可の申請をサポートします

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まとめ

経審で扱う評価方法に、総合評定値P点というものがあり、その式はP=0.25×X1+0.15×X2+0.2Y+0.25Z+0.15Wで表わされます。

ポイント

総合評定値P点の式のY点は、会社の売上高(経営内容)に最も関係する部分で全体の2割を占めます。さらにY点は8指標を使い計上します。

Y点を上げる対策は3つで、負債を減らす・自己資本を増やす・利益を上げることです。

申請の流れはまず、国土交通省の登録を受けた「登録経営状況分析機関」に経営状況分析(Y点)を申し出ます。次にY点の分析結果(約1週間)が届いたら、経審の受審する日(申請日)の予約を管轄の許可行政庁にします。経審の結果の通知は約3~4週間で届くでしょう。

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