「経営事項審査で建退共の加盟はどう扱うのか?どんな関係なのか?」「建退共は経審の評点アップにつながるのか?点数を上げるコツは?」「自社は建退共に加盟している。経営事項審査でどう生かせるか、やり方・メリットを知りたい。」
などの疑問点や気になること、経審の評価などに興味がありますか?
これから建退共の加盟を考えている方、経営事項審査の評点アップに取り組みたい方は必見です!
結論を言うと経営事項審査の評点アップには建退共の加盟が欠かせません!しかし建退共に入るのが不安、わからない、条件はあるのかなど、また経営事項審査をこれから考えている初心者の方でも大丈夫です!
全く知識がなくても読み進められます。ここでご自身に関わる情報を押さえていきましょう。
【経営事項審査】建退共で評点アップ
まず、自社が建退共に入っていると経審の評点が21点上げられます。大きい評点で加点には適切に運用し、かつ経審を申し込むときに「建退共の履行証明書」の提示が必須です。
引用:建退共東京都支部 建設業退職金共済事業加入・履行証明書(PDF)
建退共の適切な運用
「適切な運用」とは大まかに▼次の2つです。
- 加盟者が手帳の更新手続きを決算期間内に適切に行う。
- 加盟者が証紙の購入額を正しく、労務の日にちに対し正しい証紙の貼り付けをする。
この条件を満たせば経審に認められる履行証明書を入手し、評点を21点アップできます。
令和4年4月1日から発行基準が厳しくなりました。第一に決算期間内に適正履行していなくてはいけません。決算期間を過ぎたり不適切と認められれば、履行証明書を付与しないことがあります。
参考:建設業退職金共済事業加入・履行証明書の発行基準について(PDF)
履行証明書をもらう
履行証明書の付与に要する書類は▼以下のものです。
- 共済手帳受払簿、共済証紙受払簿のコピー
- 出勤簿などのコピー(年間就労の日が少ない方)
- 建退共制度に係る被共済者就労状況報告書のコピー
- 工事別共済証紙受払簿
- 発行手数料(各都道府県支部ごとに調べる)
これらを用意し、建退共窓口へ郵送が通例です。審査を徹底し、発行まで1週間程度を要します。
建退共とは
公共工事や民間工事の建設労働者のための退職金制度として、建退共はよく知られています。 入るのは任意なので、あらかじめ建退共のしくみをよく知っておきましょう。
建設業の会社が共済契約者となり、被共済者である労働者が、労務の日にちに対し関係機関が発行する共済証紙を共済手帳に貼ります。適切な運用で当事者が建設業界を離れるとき、関係機関が直接退職金を支払います。国のシステムなので、支払いが確実で安心できます。
加盟できる企業など
建設業を営む企業なら、どなたでも加盟が可能です。業種、職種、元請や下請、兼業や専業、許認可のあるなし関わらず、あらゆる企業に対し加盟が認められています。
建退共には建設現場で働く方が対象です。しかし役員報酬を受けている方、社内の事務作業のみ行う方は加盟対象外です。
また前もって中小企業退職金共済(中退共)制度に入ってるとき、建退共との二重の加盟は認められませんので注意しましょう。
建退共へ入る方法
建退共へ入るには、はじめに共済契約申込書と共済手帳申込書を用意します。必要事項を記入し都道府県支部に申請で、そのとき自社の全労働者を被共済者となるようにします。申込みが受理され、退職金共済契約が交わされると共済契約者証と退職金共済手帳が付与されます。
参考:建設業退職金共済事業本部 1.契約申込みについて
東京都の経審の申請代行はこちらへ
おさだ事務所は東京都の建設業許可に特化した行政書士・社労士事務所です。当社は許認可のほかにも労働保険・社会保険の手続き、資金繰り、労災対応の早さの評判をいただいております。経審は公共工事を直接請負うには毎年必須です。おさだ事務所では経審の評点アップのコンサルティングもしております。ぜひ実績のある当社をお使いください。
建退共へ入るメリット
建退共に入り企業が受けられるメリットは▼次の3つです。
公共工事の受注に有利
企業が最も気になる部分です。公共工事の発注先が入札企業に対し建退共加盟状況や、契約の工事の共済証紙の購入をチェックすることがあります。公共工事の受注に有利に働きます。公共工事に参加したい企業が、経審の評点も大きいため建退共に入るのをきっかけに動くことが多いです。
国のシステムだから安心
中小企業退職金共済法に基づいて作られたシステムで、厚生労働省が管理し退職金は国で定めた基準で確実に支払われます。国のシステムなので、支払いが確実で安心できます。また少額(1人の掛金50日分)ですが助成金も受けられます。
掛金は損金の扱い
法人では掛金のすべてを損金の扱い、個人企業は必要経費にできます。賃金を上げるより節税になるでしょう。
まとめ
建設業を経営している企業は建退共に入っていると経審の評点が21点上げられます。加点には適切に運用し、かつ経審を申し込むときに「建退共の履行証明書」の提示が必須です。建退共の適切な運用がされていないと、履行証明書が交付されないことがあります。
建退共は建設業を営む企業なら、どなたでも加盟が可能です。業種、職種、元請や下請を問わず、専業・兼業、許認可のあるなし関わらず、あらゆる企業に対し加盟が認められています。
建退共へ入る方法は共済契約申込書と共済手帳申込書を用意します。必要事項を記入し都道府県支部に申請しますが、自社の全労働者を被共済者となるようにします。申込みが受理され、退職金共済契約が交わされると共済契約者証と退職金共済手帳が交付されます。
建退共へ入るメリットは公共工事の受注に有利・国のシステムだから安心・掛金は損金の扱い、の3つです。
ここまでお読みいただきありがとうございます。経営事項審査と建退共の関係と利点がおわかりいただけたでしょうか?参考になれば幸いです。