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建設業許可|技術者が親会社と子会社で兼任できる!【経営者必見】○○とは

建設業許可の業種の幅を広げてきて、会社の規模も大きくなってきました。営業利益を上げたい、少しでも経費を削減したいと思っており、税金面などを考えて親会社子会社にわけてグループとして経営することにしました。その場合、子会社でも工事を請負うためには「主任技術者・監理技術者」などの技術者を置く必要があります。

ただ、「自社で技術者を育てるまでには、結構な時間がかかる」「人材不足でなかなか技術者が見つからない」など、技術者を確保することが難しい状況があります。

清水

小佐田さん、とある社長さんからこんな相談を受けました。この問題が解決できるよい方法は何かないでしょうか?

この場合には「企業集団確認」を申請することで悩みが解消できるかもしれませんね。

小佐田

ということで「企業集団確認」について、今回はご紹介します。申請までの一連の流れから、その内容について詳しく解説していきます。どういう制度なのか一緒に勉強していきましょう。

建設業許可|技術者は親会社・子会社で兼任できる?!

企業集団確認書を、国土交通省ーー不動産・建設経済局建設業課長(以下、国土交通省)より交付されることで「主任技術者・監理技術者」の兼任が可能です。

ただし、親会社・子会社が企業集団確認を受けられる条件を満たしていることが前提となります。

無事に交付されることで、「直接的」かつ「恒常的」な雇用関係が、「出向社員」「出向先の会社」との間にもあるものとして取り扱うことが可能です。

交付されるまでの流れについては、以下の4ステップです。

ステップ

  1. 必要要件を満たしているか確認する
  2. 必要書類を準備する
  3. 準備した書類をメールで提出する(郵送では受け付けておりません)
  4. 書類審査の結果を待つ
小佐田

それでは詳しく見ていきましょう。

「企業集団確認」とはどういう制度なのか?

シンプルに言うと、親会社および連結子会社を一つの企業としてみなし、出向社員を出向先の会社でも技術者(主任・監理)として工事現場に置くことができるという制度です。

ただし、企業集団確認を申請した親会社または非連結子会社を含む子会社が下請負人となる工事は除かれます。

小佐田

つまり、企業集団確認を申請したグループ内で元請と下請と関係となるような工事の場合には適用できないということです。

おすすめ記事

こちらの記事では、「主任技術者・監理技術者」について解説しています。もっと詳しく知りたい方はこちらを参照ください。

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申請に必要な条件とは?

企業集団確認を申請する上で求められる必要な条件は6点です。国土交通省のホームページに以下の記載があります。

(1)一の親会社とその連結子会社であって建設業者であるものからなる企業集団であること。

(2)親会社の子会社のうち、建設業者である連結子会社がすべて企業集団に含まれること。

(3)親会社が建設業者であること。

(4)親会社が有価証券報告書提出会社または会計監査人設置会社であること。

(5)親会社が経営事項審査を受けていないか、またはすべての連結子会社が経営事項審査を受けていないこと。

(6)親会社及び連結子会社がいずれも、他の企業集団に含まれる会社として確認を受けていないこと。

引用:国土交通省|企業集団確認申請のページ
小佐田

この条件を満たしていれば、どのグループ企業でも申請可能です。

申請に必要な書類とは?

申請(新規・継続・変更)時に必要な書類は以下の8点です。必要な申請書類の様式は、国土交通省のホームページからダウンロードできます。

ただし、申請の種類や代理で申請する場合、有価証券報告書の有無など、その企業によって必要な書類は変わります。

【番号】【書類名】【新規】【継続】【変更】
企業集団確認申請書
子会社一覧
建設業許可証のうつし
有価証券報告書〇 ※1〇 ※1〇 ※1
事業報告書〇 ※2〇 ※2〇 ※2
連結決算書類〇 ※2〇 ※2〇 ※2
変更の概要(新旧対照表)×
委任状のうつし

〇:必要、△:場合によって必要、×:不要

「有価証券報告書」を親会社が提出してる場合 ※1

申請する際の会社体制における「有価証券報告書」の写しが必要になります。
なお、合併などにより会社体制が変更になった場合には、近々の「有価証券報告書」および「変更後の会社体制がわかる資料」の写しを提出する必要があります。

その後、新体制の「有価証券報告書」を作成した場合には、忘れずに提出してください。

「有価証券報告書」を親会社が提出していない場合 ※2

申請時の会社体制における①「事業報告書(会計監査人の監査を受けたもの)」および②「会計監査人の監査を受けた連結計算書類など(事業報告時点のもの)」の写しが必要です。
なお、合併などにより会社体制が変更になった場合には、近々の①、②および「変更後の会社体制がわかる資料」の写しを提出する必要があります。

その後、新体制における①および②を新たに作成した場合は、忘れずに提出してください。

変更後の会社体制がわかる資料の例

  • 有価証券報告書の監査人の確認を受けた書類(有価証券報告書がある会社)
  • 会計監査人の確認を受けた書類(有価証券報告書がない会社)
  • 変更の内容を示す公表資料
  • 登記簿謄本

など

申請時の注意事項

申請する際に知っておくべき注意点があります。以下の5点について覚えておきましょう。

注意点

  1. 確認書の有効期間は、交付された日から1年。
  2. 企業集団の親会社は、企業集団確認申請を代表して申請すること。
  3. 企業集団に属する全ての会社が、申請書の記載内容を承認していること。
  4. 親会社は有効期間内に記載内容から変更が生じた場合、早急に変更内容を報告すること。
  5. 変更後の内容が要件を満たせない場合、その確認書は無効となること。
小佐田

企業集団確認書の内容から変更が生じ、要件を満たさなくなった場合には、有効期間に関係なく無効となります。

申請は親会社が行うこと

企業集団確認の各申請は親会社が実施する必要があります。行政書士などに代理申請を依頼する場合でも、親会社の担当者が窓口となります。

有効期間は1年

確認書の有効期間は、交付された日から1年です。申請から交付されるまでの目安の期間は、書類不備が無ければ、いずれの申請も1、2ヶ月程度。切れ目なく継続更新したい場合には、有効期限から2ヶ月程度前を目安に申請することをお薦めします。また、期間内に変更申請した際には、再交付の日から1年です。

速やかに変更内容を報告する

記載内容に変更が生じ、要件を満たさなくなった時点で確認書は無効となります。引き続き、有効にしたい場合には「変更申請」が必要です。

一方で、記載内容が変更となっても直ちに無効とはならない場合があります。以下の判断基準に当てはまる場合、期間内は有効です。

[1]変更申請が必要な場合

・企業集団を構成する会社が許可を受けた建設業を廃止する場合

・企業集団に属さない連結子会社

・非連結子会社が建設業許可を取得する場合

・企業集団を構成する会社が新たに経営事項審査を受ける場合

・会社の合併・分割等により、企業集団の構成に変更が生じる場合

[2]変更申請が不要(引き続き有効)な場合

・建設業許可番号の変更

・代表者の氏名変更

・会社の所在の変更

・会社の会社名の変更

・建設業許可を有しない子会社の増減

引用:国土交通省|企業集団確認申請のページ

期間満了後も継続したい場合には「継続申請」が必要です。いずれの場合でも「新規申請時の提出書類」「変更の概要(新旧対照表)」が必要になります。

清水

変更申請が不要となった場合、継続申請の際に「変更の概要(新旧対照表)」を忘れやすいので、注意しましょう。

申請方法について

申請方法が、2023年(令和5年)2月1日よりメールでの申請となりました。「新規・継続・変更」のすべてが対象です。

必要書類はメールにデータとして添付しますので、手元に紙で書類がある方は、スキャンしてPDFで送付する必要があります。

メールで申請する際に押さえておきたいポイントは、以下の3点です。

ポイント

  1. 件名:【企業集団確認申請】+会社名+「新規・継続・変更」のどれかを記載
  2. 本文:氏名と連絡先(メールアドレス・電話番号)、申請者の所属(会社名など)※メール署名などに記載があればOK
  3. 添付:提出書類の名称(タイトル)は指定通りに記載し、拡張子(.pdf、.docx、.xlsx)も指定されたもので保存する
小佐田

申請方法はメールのみと変更されています。詳しく解説しますね。

件名のタイトルについて

件名は、国土交通省から記載内容が指定されています。以下の3パターンに分かれますので、各申請に併せて記載ください。

件名の記載例

※継続の場合のみ、今現在有効な企業集団確認書の有効期間を記載します。

新規の場合:【企業集団確認申請】会社名(新規)
継続の場合:【企業集団確認申請】会社名(継続)(現在の有効期間)
変更の場合:【企業集団確認申請】会社名(変更)

本文の内容について

本文で必要な情報は、「申請者の所属」「氏名」「連絡先」です。参考例のように「署名」に必要情報が入っている場合は、それでも問題ありません。

画像:記載例

添付ファイルについて

必要書類の数とメールに添付するファイルの数は同じではありません。特に提出する書類の中でも、①のファイルデータ(word形式)は見落としがちです。忘れずに添付するようにしましょう。

なお、添付する全て書類は、データの拡張子と名称(タイトル)とも決まっています。ファイル名は下記の名称に変更して送付してください。

番号添付ファイル名備考
01 企業集団確認申請書(会社名).docxファイルデータをword形式で忘れずに添付する。(会社名)には自分の会社名を記入する。
01 企業集団確認申請書(会社名).pdf押印済のものをスキャンしてpdf形式にして添付する。(会社名)には自分の会社名を記入する。
02 子会社一覧.xlsx企業集団に申請する会社の子会社(連結や非連結、許可の有無は関係なく)を全て記載し、excel形式で添付する。
03 建設業許可証のうつし.pdf申請会社およびその連結子会社の建設業許可の通知書の写しをpdf形式で添付する。
04 有価証券報告書.pdf有価証券報告書のうち「関係会社の状況」がわかる部分をpdf形式で添付する。
04-1 事業報告書.pdf「重要な子会社及び関連会社の状況」と「独立監査人の監査報告書」の部分がわかる部分をpdf形式で添付する。
04-2 連結決算書類.pdf連結子会社及び非連結子会社の記載がある部分(連結注記表など)と「独立監査人の監査報告書」を抜粋し、pdf形式で添付する。
05 変更の概要(新旧対照表).docx変更申請の場合に必要。ファイルデータをword形式で添付する。
06 委任状のうつし.pdf行政書士等による代理申請の場合のみ提出が必要。様式の指定はなし。pdf形式で添付する。
参考:国土交通省|企業集団確認申請のページ
清水

メール受信確認のメールは、通常1週間以内に返信されます。1週間経っても返信がない場合には国土交通省へお問い合わせください。

困ったときはおさだ事務所へ

皆さんの中には日々忙しく過ごされており、自分の時間を確保したいという方もいらっしゃるのではないでしょうか?

今回ご紹介している、企業集団確認の必要書類の一つに「委任状のうつし」があります。これは、私たち行政書士などに代理申請を依頼する場合に提出が必要な書類です。

もし、企業集団確認の手続きについて「効率よく申請を進めたい」「面倒な手続きは誰かに任せたい」と思った方は、ぜひ建設業専門の行政書士・社労士事務所「おさだ事務所」にお任せください。

忙しいあなたに代わって申請の手続きを代行いたします。企業集団確認に限らず、建設業許可など建設業に関する、不安や気になる点がある方も、一度お気軽にご相談ください。

小佐田

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まとめ

参考になりましたでしょうか?今回は「企業集団確認」について解説してきました。

それでは、まとめに移っていきましょう。

まとめ

  • 必要条件を満たしているか確認する(6点を満足していれば申請可能です)
  • 必要書類を準備する(有価証券報告書の有無など、企業毎に準備する書類が変わります)
  • 準備した書類をメールで提出する(件名や書類のデータ名など指定されています)
  • 書類審査の結果を待つ(通常1、2ヶ月で交付されます)

詳細は、国土交通省ホームページでも確認できます。

建設業を経営していく上でも知っておくと便利な情報です。「主任技術者・監理技術者」などの技術者不足でお困りの企業の方は、活用してみてはいかがでしょうか。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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